CORRUPTION
多賀谷弘樹であった。

(弘樹)「はぁ、はぁ、今あの店の中に入ったな………」

そして弘樹は物陰から出てクリティカに近付いていく。

(弘樹)「………(ここまで尾行してきたけど確証はない。さっき気付いたから追いかけてみただけだ。でもさっきのあの男は通り魔と同じ靴を履いていた………)」

そして弘樹はクリティカの扉の前に立つ。

(弘樹)「………(こんな路地裏に入るのもおかしいし閉店してる店に入っていくのもおかしい………やっぱりさっきの男は通り魔に間違いない!!)」

ガチャッ!!

そして弘樹は「CLOSE」という看板が貼られたクリティカの扉を開けた。すると!!

(弘樹)「え…………」

扉の先は地下へと果てしなく続く階段だった。

外から見れば窓がないちょっと変わっただけのバーなのに、構造の段階から非常に奇妙である。

弘樹はそのいびつさに少し恐怖を覚えた。

(弘樹)「………でもこの先に通り魔がいるんだ………あんな奴を許しちゃいけない!!絶対に捕まえてやる!!」

覚悟となった正義感が恐怖に打ち勝ち、弘樹は自ら地下へと続く階段を降りていった。

これが二度と這い上がることのできない闇への手招きであることとは知らずに………
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