gangな恋


教室で話すのも気が引けて、中庭に来た私達――



中庭にはいくつかの大きな木があって、意外にも人目につかない絶好の隠れ場だ。




私は昨日の出来事を夏帆に話した。




「へーぇ、それで正体ばれちゃったってわけか」


「正体って……つかどうすっかなぁ…。あいつ、バラしたりしねぇかな?」




それだけは困る……


今まで学校で地味〜に生きてきた努力が水の泡に……!!




「……そう簡単にバラしたりしないっしょ」




しばらく考えた後、夏帆が口を開いた。




「…?なんで?」
< 29 / 367 >

この作品をシェア

pagetop