gangな恋
「続けてるよ、ちゃんと陸上部でね」
「そう…良かった…」
「もーう!だから辛気臭いってば!」
「ははっ、ごめんごめん」
亜由美は本当に変わってない。
話し方も、声も、笑顔も、あの頃と全く変わってない。
むしろあの頃よりもキラキラ輝いているような気がして、胸がいっぱいになった。
「亜由美」
「…どうした?凜」
「…あの時は……本当にごめん!あの時……私が気を抜いてなかったら、あんな怪我しなくて済んだのにっ」
「………り」
「それに亜由美のこと、ずっと放置っていうか……会いにも行かずに……。だから、ごめん。本当に…」
最後の方は声が小さくなってしまって、ちゃんとした言葉になっていなかったかもしれない。
でも、ようやく言えた。
伝わらなかったかもしれない。
けど、一年近く伝えたかった気持ちを、やっと話すことが出来たんだ。