光~HIKARI~

7月

哲弥は何を求めていたんだろう・・・
奏は何を求めていたんだろう・・・
奏が求めるものは、哲弥とは違ったんだと思う。


ごめんね・・・
ほんとにごめんね・・・


「奏、哲弥にはもう頼らない。だから・・・」


「わかってたよ。奏の気持ち。もう俺ではだめなんだって、わかってた・・・もう別れよう」


そして、たった数ヶ月の恋は幕を閉じた。


「でも、奏は、こっちで一人だから、遊びにくるよ。
何かあれば、電話してね」




哲弥は、毎週きていた。


7月の初め、奏は、一人でいることがつらくなっていた。
いなくなってしまえば、みんな奏から開放されるんだ。
奏は、生きて迷惑なんだ・・・


それでいっぱいで、他に考えられなかった。


♪~
「もしもし、奏??変わったこととかない??」

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