濡れた体温ごと奪って-Ⅱ-
「はい。ああ、お前か…何だ」
携帯電話から微かに声が漏れてるのを聞くと、何を話してるのかまではわからないけど女の人の声って事はわかる。
それに一瞬翔ちゃんは顔を曇らせたし…きっと、前関係してた人からなんだ…。
「会うつもりなんざねぇし、よりを戻すつもりもねぇ。てか、次電話して来ても出ねぇからな。じゃあな」
ほら、やっぱり女の人からだ。
「悪いな。女のアドは全部消去したから、番号だけに誰だかわからなかった」
そっか。翔ちゃん皆のアドまで消去してくれたんだ。