濡れた体温ごと奪って-Ⅱ-
「もう少し俺いるから、お前は風呂でも入って来い」
「…悪いな」
紗耶を親父に頼んで一旦家に帰り、シャワーを浴びる事にした。
玄関の鍵を開け中へ入ると、静まり返る部屋に寂しさが込み上げる。
いつもならお前が『おかえり』って、迎えてくれるもんな…。
リビングに入りテーブルの上にある、パンフレットとはしり書きをしている紙を見た。
「…化粧品…腕時計…愛里の誕生日…?」
まさかあいつ…愛里の誕生日プレゼントを買いにデパートへ行ったのか…。