恋心







「はぁ。」


ため息をつきながら、自分の部屋に入る。


お母さんの言ってる事はわかる。


正論。


うん、正論だね。


今のままではいられない。

わかってる、わかってるけど。


本棚のアルバムを手にとる。


めくれば、たくさんの私と徹ちゃん。


いつもいつも一緒だった。

小さな頃は、私と徹ちゃんの違いなんてわからなかった。


二人はひとつだと思ってた。


なにをするにも一緒。


当たり前だと思っていた。
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