一匹狼と無邪気なワンコ
「食べたいの無かったの?」
こっそり耳打ちするように、狼の方へ近づいた。
まじで完成度の高いこの横顔には、嫉妬を超えて殺意を覚えるよ。
「いや、その逆だ」
「――ぷっ、アハハハッ!! なるほどね!」
予想していない答えが返ってきたので、俺は笑いを堪えることが出来なかった。
「……そんなに面白いか?」
「ごめんごめん……っアハハ! まさかそんなにパンが好きだって思わなかったからさー」