一匹狼と無邪気なワンコ
「ま、少しでも具合良くなるといーね?」
「……そう、だな」
心なしか、狼の表情が曇った気がした。
だけどこれ以上つっこんだとしても、コイツは喋りたがらないだろうし、ここは普通の話題をした方がいいだろう。
そう決めた俺は、その後他愛ない話をし、一緒に教室へと戻った。
話している間も、狼は思いふけった顔をしていて気分が悪かった。
――どうして何も話してくれないんだ?
自分の事を話すのには、俺は相応しくない人物などと思っているのだろうか。