一匹狼と無邪気なワンコ

「怖い?」


「うん。俺……いつまた人を……いつまでこの表の顔を――」


 そこまで言って俺は言うのをやめた。


 センセが俺の頭を撫でてきたから。


「うん、うん」


 なんでこんな事打ち明けようと思ったのか分からない。


 同情してもらうつもりなんてハナからない。


 ただ、押しつぶされそうなこの気持ちを、ほんの少しでいいから吐き出したかった。

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