一匹狼と無邪気なワンコ
――そんな事はない、って言えなかった。
いつもの俺ならそんなの軽く受け流して、自分自身と向き合うつもりなんてなかった。
「よしよし」
自分でも気が付かないうちにまた涙があふれ出ていたようで、さっきと同じようにセンセは俺の涙を拭いてくれた。
「小野寺君の闇、光で照らしてくれる人はもうそばにいるみたいね」
「え……?」
千佳の事を言ってるのか?
俺は鼻水をすすりながら首をかしげた。