一匹狼と無邪気なワンコ
「正反対?」
「誰とでも仲良く出来るし愛想を振りまいてる。でもそれが表だけって事、分かってた。だから気になって見ていたのかもしれない」
つまり俺の本性が気になってたってワケね。
「ね、なんでキミは急にそんな――」
「感謝してるんだ。近付いてきてくれたことに」
俺の言葉を遮って出たそれは、答えになっていなかった。
――でもそれでいい。
なんか俺、満足してる。
今、腹を割って話そうとしてくれてるのが嬉しい。