一匹狼と無邪気なワンコ

 せっかく狼が自分から色々話してくれたんだ。


 せっかく胸の内を明かしてくれたんだ。


 せっかくいい雰囲気なんだ。

 
 遠くに雨雲が見えていても気にならなかった。



「ありがとう」


 狼のセリフを何度も何度も頭の中でリピートしていた。


 俺の過去を知った事で、きっと狼自身に変化が訪れたのかもしれない。



 きっとそう。

< 355 / 482 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop