一匹狼と無邪気なワンコ
「えーと、はい。水色のハンカチ持ってる人ですよね」
「そう。あれ、陽介のお父さんだから。挨拶に行ってあげてほしいの」
向こうも話があるみたいだから、と付け足してまた微笑んだ。
「あの――」
「あっごめんなさい。陽介といとこなの、私。おじさんから小野寺君が来たら教えてって言われてたから」
「そう、ですか……わかりました。ありがとうございました」
いつもの作り笑顔で俺は礼を言う。