先輩と俺の関係





朝起きると、沙羅がいなかった。

急に不安になり、布団を勢いよく剥ぎ部屋のドアを開けた。


「…あ、おはよ。どうしたの?そんなに慌てて」

クスッと笑い一旦止めた手を動かした。

「え?あぁ、いや。なんか、寝ぼけた」

とりあえず笑ってごまかしてみた。


大丈夫、沙羅は俺の。兄貴に取られる事はない。

「兄貴の事……」

ピクリと動いていた体が止まった。


「兄貴の事、気にしてる?」

ゆっくりと俺の方を向いた。




< 24 / 87 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop