幸せという病気

一晩明け、午前中で学校が終わった香樹は、その足で遥の病室へと向かう。



「お姉~ちゃんっ!」



病室のドアを開け、元気良く香樹が遥を呼ぶと、遥は嬉しそうに話し掛けた。


「香樹ぃ~今日はもう学校終わったのぉ?」

「うんっ、早帰りだもん」

「そっかそっか」

「ねぇっ!竜司兄ちゃんはぁ?」

香樹が竜司の居場所を尋ねると、遥はどうして?と聞き返す。

「遊びたいもんっ」

「そぅ。多分、屋上にいると思うよ?」

それを聞くと、香樹は屋上へと駆け上がって行った。
そしてタバコを吸っている竜司を見つけると、大きな声で名前を呼び、走って近寄っていく。

「おぉ香樹ぃ~。危ないぞ?走ると」

「大丈夫だよっ!ねぇ竜司兄ちゃんっ遊ぼぉ」

「何して遊ぶの?」

「何でもいいよぉ?」

「じゃあご飯食べたばっかだし、お話するか」

「え~」

「後で、キャッチボールでもなんでもするから」

「ホントぉ?」

「ホントホント。だってほらっお腹がいっぱいで動けねぇもん」

そう言って竜司は、少し疑った目の香樹に、自分のお腹を触らせた。
すると香樹は、無邪気な顔でそのお腹を触り笑いながらポンポンと叩きだす。

「ホントだぁ。パンパンっ」

「でしょ?・・・あっでもちょっとあんまり叩くと・・・」

「パンパンお兄ちゃ~ん」

「なんだそれ。おまえ嫌だろそんなお兄ちゃん・・・ちょっと・・・吐くから・・・」

< 274 / 439 >

この作品をシェア

pagetop