龍の女神となるべき姫【上】


……ちょっと待てよ。



会話が丸聞こえだったっつうことは、亜美が魘されてたってことも聞いてたのか?




俺が智の方を見ていると。




「やだなぁ。
そんなに睨まないでくださいよ。
最後の方しか聞こえませんでしたから」



「最初は聞こえなかったのか」




少し、ほっとした。




「でも、貴重な言葉を聞かせてもらいましたよ。
確か“亜美は俺が守る”でしたっけ?」



「……うっせぇよ」


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