龍の女神となるべき姫【上】
「そうだな、亜樹の言う通りだな。
最終的には亜美が決めたらいいけれど、私も、日本の高校も体験してみることを勧めるよ」
……無理だ。私の負け。
さすがに3対1はきつい。
それにしても、お父様はどんなときでもお母様の味方だなぁ。
もしもお母様が人質に取られたとしたら、お父様は簡単に成瀬グループを手放すと思う。
……。
考えたら、ゾガッとしてきた。
「亜美、どうする?」
『……行ってやろうじゃん!!』
勝ち誇った顔でにやりと笑う拓也君を横目に、絶対学園で暴れてやると決めた、私だった。