あなたとわたし〜魔法と呪い〜2
Scene7
[幹斗Side]


「幹斗くん!
こっちこっち」

4月の半ば、宇野に呼び出された。


大学のあった県で就職を決めた俺は、地元のアパートを引き払って、会社の近くに住みはじめた。



営業までは行かなくても、ちょこちょこ他社に回る部署に配属されたもんだから仕方なく、指輪を外し、20才の誕生日に、恵子に貰ったネックレスに通した。




毎日スーツで会社に出かけ、3つ先の駅で降りる。

あれだけ気を使って掃除してた部屋も、

毎日作ってた飯も


最近は、かなり手を抜いてた。


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