あたし、脱ぎます!《完》



部屋で
高校時代の
卒業アルバムを開くと、

楽しかった思い出と共に

萌香の顔が浮かんだ。



ケータイを開き、

メールを送ろうと
短い文章を作った。


だが、
すぐに消し、

小さなため息を漏らした。



萌香を
惑わすのは良くない……と
自分を言い聞かせた。



GWに
萌香が会いに来てくれたときは、

本当に嬉しかった。


試合を見ている萌香と
目があったとき、

ドキッとした分、

良いところを見せたいと
気合いが入った。



試合が終わり、
理たちのところに行くと、

全く変わらない萌香がいた。


大した話も
出来ないうちに、

その日は終わり、

そして
今日、俺は気持ちを伝えることが出来た。


萌香が
これから東京へ
頻繁に来るなら、

距離を気にすることはない。


また会える。


俺たちは
付き合っていける。


渋谷の雑踏の中、

初めて気持ちが通じ合ったんだ。

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