あたし、脱ぎます!《完》


そんな俺は

少年誌のコーナーで
目が留まった。


ゆっくりと腕を伸ばし、

週刊チャンプを手にした。


表紙のなっている
グラビアアイドルは

真っ赤なビキニの水着姿で、

溢れるほどの
大きな胸を

両腕で寄せている。



その大きな胸の下に

“プルル!

キミに揺れちゃう永井萌香”

の文字。



「何だこれ…?」



思わず声が漏れる。



萌香が
グラビアアイドルになっていた。



何なんだ、これは?


こんな話、聞いていない。


知らないのは俺だけなんだろうか?



頻繁に東京に来ているのは、

こういう仕事をするためだったのか?


頭の中で、
グルグルと今までのことが駆け巡る。



雑誌の中を覗くと、

可愛らしい表情や
色っぽい目つきの萌香、

そして
迫力満点のバストを

強調する萌香もいた。



俺は
雑誌をラックに返すと、

レジカウンターに戻った。




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