あたし、脱ぎます!《完》



「あたし、

何があっても

淳平くんとは別れないから」



あたしの言葉に
淳平くんは
クスッと笑い、

「ば~か」と
またボールをパスする。


また
ちょうど良い強さで

あたしの手に入る。



「別れないからね……」



ボールを抱えながら、
呟くあたしに
淳平くんは近づき、

頭をクシャクシャと撫でた。



「別に
怒ってないから、

気にするなって」



「うん……」



「でも萌香が

別の世界に
行っちゃう感じがしたかな……」



ちょっぴり
寂しそうに言う淳平くんに、

何て答えたら良いか
分からなかった。



アイドルと普通の大学生。


真鍋さんの言葉が

やはり頭から離れなかった。


あたしは
淳平くんが大好き。


ずっと付き合っていたい。


ずっと仲良しでいたい。


その気持ちだけじゃ駄目なの?



これから淳平くんに
たくさん迷惑をかけちゃうかもしれない。


……でも
あたしたち

うまくやっていけるよね?


淳平くんへの想いは

絶対に変わらない。


これからも大好きで居続ける自信がある。


こんな
あたしだけど、

淳平くんもずっと好きでいてね。


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