あたし、脱ぎます!《完》

恋人の思い




「淳平くん!!!!」


カフェの窓際で
アイスコーヒーを
飲んでいると、

車が停まり、
後部座席に乗る
淳平くんの姿が目に入った。


あたしは
急いで外に出ると、

淳平くんの元へ走った。



「淳平くん!!」



「萌香……」と
元気のない淳平くんの声。



「淳平くん、大丈夫?」



「うん。大丈夫……。
だけど迷惑かけちゃって……」



肩を落とし、
淳平くんは小さく溜め息をつく。



「ううん。
あたしのせいで
淳平くんにも迷惑かけちゃったから」



「萌香は
気にしなくて良い。

俺が
怪我させるようなことしたんだから」



「でも……」



淳平くんは
さっきから目を合わせてくれなかった。



何も悪くない。


あたしのために
頑張ってくれただけなのに。



「萌香ちゃん?
そろそろ電車の時間でしょ?

新宿駅まで送るから」



車の窓が開き、
真鍋さんの声が聞こえた。

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