あたし、脱ぎます！《完》

「あれ？？どうした？」



その時、
頭を突き付けるような感覚が……。

そう。

ビビビビビ！って感じ。



「お、淳平。

萌香ちゃんが泣いているから、

声かけていたんだ」



「マジ？何かあったの？」



淳平くんが
理くんの肩越しに

声をかけてきたのだ。


泣いているところなんて、
見られたくない。

恥ずかしいよ。

しかも
淳平くんから
ボタンが貰えなかったからなんて、

……言えない。



「……淳平くん。

……萌香、
淳平くんのボタンが欲しかったんだ……」



佳代は
あたしの頭をポンポンと
撫でながら、

質問に答えた。



……ちょ、ちょっと！

佳代、何言っているの！？



焦るあたしは
少し顔を上げると、

淳平くんと
バッチリと目が合い、

炎が出るほど、
頬が熱くなった。