あたし、脱ぎます!《完》



佳代と一緒に東京に来たとき、

片道
4000円近くかかり、

「高いね」と
話していた。


その分を
毎回出してくれるってことは、

東京に来たら
淳平くんにも会える

キッカケになるかも……。



え?



え?



え?



………え????




あたし……?



あたし……?



あたし、どうする?? 



どうする???



これってチャンス?




このまま山梨で
女子高生をやっていても、

淳平くんとは
何も始まらない。

でも
グラビアアイドルになれば

淳平くんにも見てもらえるし、

東京にもタダで来られる。




………これって、


やるしか……



ないよね??



「……真、真鍋さん??」



本能のままに、声が出た。



「ん??どうした?」



「あたし、やります」



「え?」



真鍋さんが目を開き、

あたしを凝視する。


お父さんも
あたしに向き返り、

室内はシーンとした。



「……あ、

あ、

あたし、


やります。



グラビアアイドルになります!!」

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