1コ下のキミ


「……言い訳じゃないけど……」

「けど?なんだよ」


黙る木岐郁未。

そんなに認めたくないのか?


「……ッ、あーもー恥ずかしいんだから追い詰めないでよっ!!」


……は?


「なにお前照れてんのかよ?」

「照れてんじゃなくて、恥ずかしいの!」


……ん?


「何が違うんだ?」

「大きな違いだから!」


……ぷっ


「ククッ……」

「なに、笑って……」

「お前案外子供っぽかったんだな」


今までどっちかと言えば大人っぽい方だと思っていた。

まぁムカつくけど。

子供混じりな大人、みたいなギリギリライン内みたいに思っていた。


でも、意地張ったり素直じゃなかったり、そういう新たな部分を知ってしまうと、急に近付いたように感じる。
< 54 / 157 >

この作品をシェア

pagetop