女番長


刑事さんは、明らかに驚いてた。


「えっ…本間に?」

「はい。」


あたしは、本気で言った。

正直、怖い気持ちもあった。
でもそれ以上に、里菜を守れるのは自分だけやっていう気持ちの方が大きくて…、引き受けることにした。

「で、グループのメンバーは…?」

「それは、自分で集めてきて。」

「え?」

「真希ちゃんがリーダーになるグループやで?それやったら、メンバーもリーダーが決めるもんや。」

「はぁ…。」

「じゃあ、頑張ってや。上には俺が報告するから。グループが決まり次第、言いにきて。」

「わかりました。」

もう、後戻りはできひん。

やるって決めたから…。



お父さん…

お母さん…


見ててや。
あたし、ちゃんと里菜を守るから。
あたしに、力貸してな。



「それじゃあ真希ちゃんは、今日から"女番長"ってことになるし。」

「女…番長。」


不安と期待で複雑な気持ちになりながらも、あたしは新しい一歩を踏み出した。


これが、あたしの女番長への入口。



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