パパと半年の記録
12月2日


とうとう一年最後の月



あたしたちの家はどうなるんだろう…
本当ならパパは12月に埼玉へ戻る筈だった
再発してしまった今ではパパの社会復帰は難しい



悠は期末テストの真っ只中
勉強してるのかしてないのか…
ママは明日から仕事に戻る







こんな時にまた問題が発生した
ママの所属する派遣会社が、現在のママの職場の枠が取れなかったらしい
もしかしたら、ママの仕事もなくなってしまうかもしれない……







お先真っ暗とはこの事だ。







勉強をして夜の9時過ぎに帰って来た私にそう言ったママに対して、私は驚きよりも苛立ちが生まれた








『何で家ばっかり…何であたしがこんなに苦労しなきゃなんないの…』














─好きで産まれてきたわけじゃない─









こんな時にそう思った自分



ふとした時に口に出してしまいそうだ









誰が悪いわけじゃない






でも大丈夫










悪い事の後には
きっと良いことがある










そう信じたかった

















その後あたしはママからパパの腫瘍マーカーの数値が下がっていると思ったのに上がっていて、転移の可能性がある事を聞いた











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