一男三女物語
レストランに着き田辺が名前を言うと中央のテーブルに案内された。

「やっぱり高級レストランって感じだね?田辺さんはこんな所いつも来るんですか?」

早紀は周囲を見渡して言った。

「まさか!僕みたいな安月給でこんな所来てたら大変だよ!今日は特別だよ!」

早紀は特別扱いされたことだけで満足だった。

「一応、ディナーのフルコースでお願いしてあるんだけどよかったかな?」

「もちろん!」

早紀はまだ、ここに田辺と二人でいることが夢かもしれない、お肉を口に入れる前に夢が覚めたらもったいないなぁとか訳のわからないことを考えていた。

そのころ真紀と亜紀と宗一郎と谷崎の四人は家で夕食中だった。

「真紀ねえちゃん!田辺さんと早紀ねえちゃんてどんな関係?」

亜紀が真紀に不思議そうに聞いた。

「さぁ?一緒に食事に行っただけだから」

「でも田辺さんも早紀ねえちゃんのことまんざらじゃないと思うんだけど?」

「そうかもね?私も田辺さんいい人だと思うわ」

谷崎が真紀を見た。

「そう言う意味じゃなくて!ただいい人ってことよ!私は、まこちゃんだけよ!何を言わすのよ!」
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