子羊ちゃんのユウウツ
あたしはビクビクしていても始まらないと、
意を決した。
「ねぇ、いったい、何の用なの?」
強がって、カタい声を出す。
すると、
笹山くんはビクッと体ごと揺らした。
彼は大きく息を吸い、
口を開いた。
「俺とつき合え」
「は?」
たっぷりと間をおいてから、ようやく声が出る。
彼の一挙一動を見つめていたあたしは、
マヌケな顔をさらしてしまった。
『お れ と つ き あ え』
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