秘密の花園
「ちょっと、理香!!あんた何してんのよ!!」
周囲に集まっていた人ごみを掻き分けて、ようやくまみちぃが現れた。
「何てこと言っちゃったのよ!?あんたは、もう!!」
「だって悔しかったんだもん。文句ある?」
文句があっても聞き耳持たないけどね!!
膨れっ面で睨むと、まみちぃはうんうんと頷きながら私の肩を叩いた。
「いや、でかした!!それでこそ理香!!」
まみちぃは拳を天井に向かって突き上げながら言った。
「皆の衆、祭りじゃー!!準備せい!!」
その途端に学食中から一斉に唸り声が上がる。
ひえっ……!!
ミスキャンへの参加は当の本人以上に異様な盛り上がりを見せていた。
私……早まったかもしれない。
実行委員らしき人物と堅い握手を交わすまみちぃを見て心中穏やかではいられなかった。