秘密の花園

「ホント、上手いこと編集してあるわよねー」


講義室に到着すると、ちょどまみちぃが例のビラを手にしみじみと呟いていた。


「お前が犯人か！！」


私はビラをぐしゃりと握りつぶすとまみちぃに向かって思い切り投げつけた。


「いやん、ばれた？」


「ちょっと！！どういうことよ！！なんで、私と嵐子が目玉の扱いになっているのよ！？」


「面白そうだったから★」


悪びれもなく言うまみちぃの申し訳程度にしかない胸倉を掴んで凄む。


「面白くないっつーの！！」


そもそも、売り言葉に買い言葉のような形で参戦することになったのだ。


不本意に持ち上げられて楽しいもんか！！


猪のように突進するしか能のないこの性格を恨みたくなる。


「あ、そうそう。あんたの載っている雑誌、発売してたわよ」


まみちぃは話を変えるように言うと、バッグからごぞごそとファッション雑誌を取り出して私に手渡してきた。


「……どうも」


……そういえば、すっかり忘れていたな。


その後の展開が急すぎて、雑誌の発売日のことなんて頭からすっぽり抜けていた。


私はまみちぃが貸してくれたファッション雑誌をパラパラとめくりだした。