王子様の秘密-上-



成弥…

ゔ…気まずい…


て言うか、昨日怒ってたよね…?


いや、寝起きなんだし!

覚えてるわけないって!



「よし!」



ドアの前で気合いを入れて、成弥の部屋のドアを開けた。


ガチャ



「し、失礼しまーす…」



あ…

思いっきり優太君と正反対な部屋。


青で統一されていて、大人っぽい雰囲気が…

って!

私は何しに来たのよ!


成弥を起こすのよ!



「な…成弥ぃー…?」

「……………」



ダメ、だよね…?

さすがにドアの距離から、ベッドに寝ている人を起こすなんて…


そろーっと、ベッドに近付いてみる。


うわ…

まつげ長っ


それに…

すごい…………えっ!?



「っ!?」



何が起こったか分からず、少し時差があって、状況を理解した。


成弥に…

ベッドに巻き込まれた…


って!

暢気なこと言ってる場合じゃない!


いくら寝てるとは言え…

成弥は危険すぎる!!



「…な、成弥っ!」

「なに?」



うわっわっわっ!!


すぐ後ろから成弥の声がした。


「お、起きてた…の?」

「陽菜が来る前からだけど?」

「…じゃあ、さっき呼んだときに起き…っ」



無理やり寝返りを打たせられ、成弥と向き合うようになった。


ドキドキ…


ち、近いよ!

それに…熱いし!



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