お前、自分が何言ってるのか分かってるの?【BL】
一難去って……
楽しかった?夏休みも、ついに終わって……

今日からまた学校が始まる。

朝、早く起きんのは面倒だけど、良い仲間もいるし、学校は好きだな。


「じゃあ、母さん行ってきます。」

「はーい。行ってらっしゃーい!!」


外に出ると、玄関先で逞が待っていた。


「おはよ……」

逞が欠伸をしながら言った。

「おはよう。逞。」


なんだろう……

付き合う前から、朝はいつも一緒に行ってたのに、なんか……

一緒に学校行くのが、恥ずかしい……かも。

いや、嫌って訳じゃなくて、俺顔に出やすいタイプらしいから……

バレちゃわないかなぁ?って心配なんだよ。


「ん?どうした?」

逞が、頭をポンポンっと叩く。

「あ……何でもないよー。」

と、俺が言うと

逞はそうか?と言って、今度は優しく撫でてくれた。


あぁ、幸せかも。


「あーあ。相変わらず、ラブラブだねぇ?朝から見せつけられても困るんだけど!」

ん?この声は……

「疾風!?」

声のする方を振り向くと、そこには俺達と同じ制服を着た疾風が立っていた。

そういえば、今日から俺達と同じ高校に通うんだったよな。


「何でお前がここにいるんだよ?さっさと学校に行けよ。」

逞が不機嫌そうに言うと

「酷いなぁ。俺は今日転入初日だよ?今日ぐらい一緒に行ってくれたって良いじゃんかよ。」

と、疾風が拗ねながら言った。


「……今日だけだそ……」


何だかんだ言って、逞も昔から疾風に甘かったよな……

「じゃあ、今日は三人で行こうか。」

俺が笑ってそう言った。
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