薔薇の棘と黒いかまきり【短編】


今まで私のことを見つけた人たちは気味悪がるか殺そうとするか気にしないか、そんなものだった。


優しくしてくれる人がいたら私はきっと愛する気持ちを思い出していただろうから、そっちのほうが都合がよかった。



なのに
今はどうだろうか。


私は薔薇の姫を愛してしまわないだろうか。



傍にいてほしいと求められたのは久しぶりだった。
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