妖魔０４～聖域～
「ぐお」

喉に詰まってるところに、隣から渡された飲み物で流し込む。

「ぐはあああ！」

青汁だった。

更に苦痛にもだえ苦しむ事となった。

いつお茶と摩り替えたのか。

頭の中に思い浮かぶことはない。

「テメエ、やりやがったな」

「体に良くない事をする人は嫌いです」

違う口調で話すものの、から揚げを食ってるので気持ちがこもっていない。

三度くらいは、地獄に落とさなければ気がすまない。

から揚げは体の中に蓄えた。

いつも以上の動きが出来そうだ。

「さてと」

屈伸などの準備体操を行って、椅子の背もたれにもたれかかっている燕を姫様ダッコで持ち上げる。

「お」

燕は頬を赤らめて驚いているようだ。

「さあ、行こうか」

言葉とは裏腹に、心中には邪神しか宿っていない。

庭まで運ぶと、姫様ダッコからタワー〇リッチへと持ち変える。

「テメエは」

力を入れて、燕の背骨を逆方向に反らせる。

「どれだけ」

もう一度反らせる。

「考えなしに行動するのが好きなんだ！」

最後に頭から地面へと直下型で落とす。

効果は抜群だったらしく、本当に気絶をしているらしい。

「面倒くせえ野郎だな。外界まで付いて来るなよ」

昨日の家に用意しておいた荷物の入った袋を持って、家から出ようとする。

「もう行くのかい？」

玄関で靴を履いているところに、母親が背後に立っていた。
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