【詩集】タイムマシンの作り方

甘い



絵の具を持ってないくせに
未来を描きたいと
願う僕は甘いですか

安いギターなんだけど
世界の涙を拭いてあげようと
歌を歌う僕は甘いですか


ほんとのことが見えてないと
身の程知らずだと
みんなは僕を笑いますが

決して
甘くなんかないこの世界で
ただひとつ僕には
守りたいものがあるのです

その為なら僕は
恥も戸惑いも捨てて
歌うことが描くことが
出来るのです

僕には出来るのです



君のことだけに
こんなにも
心を割く僕は甘いですか

そうですか、
甘いよ と笑う君が
やっぱりとても愛しいので
今日も僕はうたいます


君の世界が
優しい甘さで満ちてくれたら
僕にはそれが全てです





【我ながら彼女に甘い。】




「新曲です。どうですか」
「すごくすごく甘い」
「…やっぱり?」
「だけど、
 すごくすごく嬉しいよ」





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