もう、誰も愛さない。って決めたのに【完】
「これ・・・けっこう恥ずかしいね・・。
ガウンなんて、着たことないから・・・」



白いガウンの前をギュッと手でつかむ。


「お金持ちになった気分」


「そぉ?
それは、よかった」


ソファの隣に、雨宮麻衣を座らせる。



「おまえさ・・・」



(今日、あれから、どこに言ってた?)


(用事って何?)


(家が複雑って何?」


(なんでネクタイだけないんだよ?)



口に出せない疑問がぐるぐるまわり、オレは立ち上がった。

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