あたしと先輩。

「む～、どうしようかな～」


あたしは机にビタッとひっつきながらつぶやいた。


「なにが？」


「恵瑠、キモイ」


上から冷たい声が降ってくる。


「りんりん…らんらん…」


「まずその呼び方どうにかならへんかな。中国人ぽくて嫌やねんけど」


「それにめっちゃ陽気な人みたいやん。関西人のみんながみんな陽気なわけじゃないねんで」


この子たちは双子の渡辺りん［ﾜﾀﾅﾍﾞ ﾘﾝ］と渡辺らん［ﾜﾀﾅﾍﾞ ﾗﾝ］。


そっくりで、泣き黒子がないと見分けがつかない。(ちなみに右にあるのがりんりんで左にあるのがらんらん)