spiral "again"
俺はいつの間にか、そう叫んでいた。
美優も漸く理解出来たのか、目をパチクリさせている。
「嘘…。」
「嘘じゃねぇ。」
力が緩んだその隙に、美優の手を振りほどいた。
「何で華が海を振るのよ!?」
「俺に飽きたのと、9年前の事を思い出して苦しいんだってさ。」
俺は後ろを向いた。
今の表情は、誰にも見られたくない
「…だから別れたのか。」
渚の言葉に、「あぁ。」と軽く答える。