spiral "again"

俺はいつものように切り出す。


「分かっています…楠木由比奈さんの事ですよね?」



本題の内容もあらかじめ知っている



ますます來そっくりだ




「彼女は検査の結果、能力反応がありませんでしたので、故郷に返しました。


おそらく、実験やここでの記憶を消され、孤児院で生活することになると思います。」



「孤児院…。」


そう聞くと、俺は“チーム”を思い出した。


「“チーム”を、思い出しますか?」


彼女には全て筒抜けだった。




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