ワタシノタイヨウ
(見てもいないのに、なんで私ってわかるのよぉ。まあ、ちょっと嬉しかったりもするけど…)


私はにやけそうになる顔を手で押さえながら、彼に今日は部活がない日だから…と言おうとすると、


「今日部活ないんだろ。」


私が言うより早く彼がそれを口にした。


『な、なんで知ってるの?』


「オレは何でも知ってるんだよ」


そう言って顔を隠していた腕をどかすと、上目使いに私を見てニヤリと笑う。


『どうせ、今井先生に聞いたんでしょ。』


私が少しすねたように言うと、


「ん〜ちょっと違うな。正確には今井先生が話してるのが聞こえた。」


そう言って彼は身体を起こし私の方を向いて座った。


『もうっ、どっちでも同じだよ』


「そうかぁ。」


彼がとぼけたような返事をしたので、それがおかしくて私はクスクス笑ってしまった。


そんな私を見て彼は少し微笑みながら、


「突っ立ってないで座れば。」


そう言って彼は空いている隣りのスペースを手でポンと叩いた。


『はいっ!』


私は嬉しくて満面の笑顔で駆け寄り、彼の隣りに座る。


彼は眩しそうに私の笑顔を見つめていた。



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