未完成な僕ら


プシュー‥

ドアが閉まる音がしたので目をあけると、実都が降りる一つ前の駅を出るところだった。

ケータイの時計を見ると、ちょうど7時。

実都は家から学校まで、1時間半の道のりを電車とチャリで通うことになっている。


ーーあと5分か

あたしは荷物を持って席から立ち上がり、ドア付近まで行く。

朝はやいから、まだ乗客はほとんどいない。


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