【完結】キミと運命と裏切りと涙。

Side麻衣








「……ただいま」


「麻衣、ちょっと来なさい。話があるの」


「……なに」




あたしが家に帰るなり、珍しく母親があたしの前に姿を現した。


……いつもはあたしのことなんてほったらかしのくせに。




「電話でも話したけど、パーティーには必ず出席しなさい」


「……イヤです。パーティーになんて出席する気はありません。電話でも言ったとおり一人で勝手に行ってください」


「ダメよ。あなたも出るのよ」


「……あたしはパーティーになんて行きません」


「いいわね、必ず来るのよ。大事なお客様のパーティーなんだから」
< 133 / 544 >

この作品をシェア

pagetop