【完結】キミと運命と裏切りと涙。







「……ごめん」


咲哉はそれだけはそれだけ呟いてあたしの上からどいた。




「ち、がうの……違うの」


言いたいことがたくさんあるのに、涙が溢れるせいでうまく言葉が出ない。




「……やっぱお前を抱くなんてこと、俺にはできねぇよ。お前は俺の大事な"友達"なんだからよ」


咲哉はあたしから背を向けた状態でそう言った。




「……ごめん咲哉」


「お前が謝ることねぇよ。悪いのは俺も同じだから」


「……咲哉」


「もう二度といまみてぇなことはしねぇよ。……だから安心しろ」


「……うん」
< 195 / 544 >

この作品をシェア

pagetop