【完結】キミと運命と裏切りと涙。

Side麻衣








……それは学校の帰り道だった。




「……アンタ誰っ」


いきなりあたしの前に現れた茶髪の男。




「あれぇ、覚えてねぇの?……俺だよ、俺」


「だから誰よ。まずは名前を名乗りなさいよ」



「もしかして覚えてねぇ?」


「……名前を名乗れって言ってんでしょ」


「はぁ……やっぱ覚えてねぇかぁ。俺だよ俺、坂巻宏輝」


「っ!?」


「やっと思い出してくれた?」


「っ……一体なんの用?ここはアンタがくるような場所じゃないよ」


「まぁそんなに怒らないでよ」


「……なにしに来たのよ。早く帰って」
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