【完結】キミと運命と裏切りと涙。

Side麻衣








「……ごめんな、笹川」


ボーッとベッドに寝転ぶあたしの隣で、先輩は目を伏せがちにしてそう呟いた。




「……なんで先輩が謝るんですか」


先輩はなにも悪くない……。




悪いのは全部あたしなのに……。


あたしがすべて犯してしまったことなのに……。




「悪いのは俺だ。……ほんとにごめん」


「謝らないで……ください」




あたしが温もりを求めてしまったから……。


今さらだけど、自分のしたことを後悔してしまった。




……あたしにはもうアイツが居るのに。


アイツがあたしの旦那になるのに。
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