【完結】キミと運命と裏切りと涙。







「……ヒックッ」


「ごめん。俺はお前をそんなふうに見れない」


「……ヒックッ」


「お前の涙を拭ってやることはできないけど、俺はずっとお前と友達と居たい」


「……っ」


「大丈夫だ。いつか俺なんかよりずっといい男が現れるから。……そいつはきっとお前のことを大事にしてくれる」


「……グスッ」


「俺はお前のことを幸せにはしてやれないけど、お前は必ず幸せになれる。……流した涙の数だけな」


「…………」


「お前を幸せにできる男はいくらでも居る。……そいつと幸せになれ」




俺はそう言うと、そのまま保健室を出た。
< 77 / 544 >

この作品をシェア

pagetop