変化
パサ…

本の隙間から、メモが出てきた。

『辛いのは、あなただけじゃない。自分で死のうと思えるあなたは、凄く幸せ者よ。だから、生きて。辛いって思うのは、苦しいって思うのは、生きてる証。そう感じることに、意味があるのよ。朱李』


私の目から、涙が流れた。

辛いって思うのは、苦しいって思うのは、全て…。

意味があるんだ…。

「朱李…っ」

涙を拭って、私は家を飛び出した。

すると、そこに朱李が立っていた。

「何よ、死ななかったの?」

言葉とは逆に、優しい微笑み。

「死ななかったの!朱李のお陰で…」

私は、朱李の手を引いて走り出した。
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