Real☆〜好きになってはイケナイ〜
ドック…ドック…ドック…
鼓動がはやくなる。
『光太郎君だかなんだか知らないけど、何言ってんの?あんた。
あんたらみたいな奴のせいでね、美羽は……』
わたしの肩に手をまわしながら、ゆずちゃんが声を荒げる。
杉本君がつくりあげた温かい空気は、一瞬にして凍りついた。
気持ちが戻ってゆく…――
なにも知らなかったあの頃に…
虚勢を張ることでしか人とつながれなかったあの頃に……